【Criteo】アトリビューションモデルをラストクリックに変更する方法

Criteoはタグに「Deduplicationパラメータ」を設定することで、アトリビューション期間を任意の期間に設定することができます。
本記事では、「Deduplicationパラメータ」を設定して、CriteoのCVの学習をラストクリックの広告効果が最大化されるようにCVの取得条件を変更する方法を紹介します。

Deduplicationパラメータとは

Criteoの配信エンジンは管理画面のCVを使って最適化をしていますが、Criteo管理画面のCVはDeduplicationパラメータを使うことで任意の定義で補正することができます。
CriteoのデフォルトのCV定義 学習要素としては、Cookie有効期間内(400日)の全てのCVを取り込んでいる
Deduplicationパラメータは、Criteo CVタグ内の任意パラメータで、「deduplication」の値が1のときはCriteoの成果となります。
deduplicationの値はJavaScriptを使用して自由に書き換えることが可能です。
今回はGTM・Cookieを使ってdeduplicationの値を変動させ、広告クリックから1日以内のCVのみCriteoの成果となるようにします。

構築する仕組み

ラストクリックの広告効果が最大化されるように、Criteoが学習するCVの取得条件を変更します。
大まかな仕組みは以下です。
  1. 広告のリンク先にパラメータ(utmなど)を設定
  1. 全てのLPにCriteo経由のアクセス時にCookieを発行するタグを設置(任意のkey:valueを付与する)
  1. CVイベントが発生した際にCookieを取得するタグを設置
これにより、2で書き込んだCookieがある場合、当該CVがCriteo管理画面のCVとなり、ない場合Criteo管理画面のCVに反映されないようになります。

実装方法

①Cookieを発行する

utm_source=criteoのときにCookieを発行するよう、GTMのカスタムHTMLで実装します。
以下のようにディベロッパーツールでCookieが発行されているか確認できればOKです。
 
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補足:Cookieの有効期限を24時間にしている理由
UAのCVカウント方法に寄せる(※)のであれば、広告クリック後サイトから離脱した際にcriteo_dd=1を削除するのが適切かと思います。
しかし、今後主流になるGA4の場合、流入元が変わってもセッション中であれば新規セッションとしてカウントされず流入元は変わりません。そのようなGA4の仕様を考慮すると、有効期限は長めにしておいた方がGA4のCV計測定義に一致しやすくなります。
あとはどれだけ長くするかですが、Criteoのレポート画面で選択できるアトリビューションの最小期間が24時間以内なので、今回はそれと合わせて24時間に設定しました。
複数の広告媒体を運用しており、各媒体の成果をGoogle Analytics(UA)で計測しているケースでの実装という前提ですので、運用環境によって適切な設定は変わってくる点はご了承ください。

②CV時にCookieを読み込む

GTMカスタムJavascriptに以下を記入します。
内容:cookie内にcriteo_dd=1があるか判定し、その結果を返す

③CVタグにdeduplicationパラメータを挿入する。

GTMのカスタムHTMLで以下を実装します。
内容:CriteoのCVタグにdeduplicationパラメータを追加
 ※{{Criteo_Cookie}}に②のカスタムJavascriptで取得した値を挿入する
 ※その他、サイト状況に応じて変更する部分が多々あります(trackTransaction、item等)

Deduplicationタグ設置確認

アナリティクス>レポートライブラリ>レポートの右上にアトリビューションウィンドウがあり、その選択肢の中に「クライアントアトリビューション」があれば、Deduplicationパラメータで補正されたCVが取得できていることになります。

Criteoのサポートについて

Criteoは個別のDeduplication実装についてのサポートは行っていないようです。

終わりに

Cookie発行・取得方法は他にもやり方があるので、一つの例として参考になれば幸いです。

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