広告を配信開始するときのチェックリスト
新しいアカウントをつくって広告配信を開始することは、頻繁に発生するものではありません。ゆえに、準備やタスクに抜け漏れが発生しがちです。スタートから躓いてしまわないように、「広告配信開始チェックリスト」をつくりました。ぜひご活用ください!
リソース・体制の調整
- 配信開始予定日より5~7営業日前に広告入稿を完了できるか
- 配信開始後から3営業日程度は、常時(終日)モニタリングできる体制を用意できるか(=休日を跨がないか)
Google 広告は通常1営業日以内に、Yahoo!広告は約3営業日以内に審査が完了します。ですので、遅くとも5営日以内には広告入稿を完了し、審査を通過させることのできるようなスケジュールとリソースを確保したいところです。
特に近年のYahoo!広告は審査基準が高くなっていますので、「修正→審査」のやりとりに予想以上の時間を要してしまうかもしれません。商品やサービスによっては7営業日ほど確保できると安心です。(審査約2回分)
<参考>
Google 広告:広告の審査プロセスについて
Yahoo!広告:審査期間はどのくらいかかりますか?
Yahoo!広告:審査期間はどのくらいかかりますか?
広告入稿時
- キャンペーンレベルで配信ステータスをOFFにしているか(確実に誤配信を防ぐため)
- キャンペーン日予算を設定しているか
- キャンペーン日予算の金額は、予算を大幅に上回る金額になっていないか
- 入稿作業後、管理画面から配信ステータスがOFFになっていることを目視で確認したか
入稿エディターやCSV等を利用してアカウントを作成すると、意図せず配信ステータスがONになり、知らないうちにそのまま広告審査を通過してしまった。。なんてことも起こりえます。
「広告配信開始日」を設定して制御することも良い方法ですが、プラットフォームによって設定がなかったりもします。ですので、もっとも直感的かつ汎用的に誤配信を防ぐことのできる「キャンペーンレベルでOFFになっていることを確認する」方法がお勧めです。
また、どのような作業フローであっても、最後に「管理画面でOFFになっていることを確認する」ことをすれば、より安心です。
配信開始3~5営業日前
- 入稿作業完了から「一晩寝かせて」設定内容をチェックしたか
- キャンペーン>広告グループ>キーワード・広告の順で設定内容を確認したか
キャンペーン
- 手動で配信を開始するか、開始日を設定して自動で配信をするかの方針は決まっているか
- 設定予算が極端に大きな金額になっていないか
- 入札戦略は意図した設定になっているか
- 配信ネットワークが意図した設定になっているか
広告グループ
- ターゲティングが設定されているか(ターゲティングが外れていないか。抜け漏れはないか)
- 入札戦略は意図した設定になっているか
キーワード・広告
- 設定したキーワードの個数は認識通りか(異常な乖離がないか)
- 広告文に誤植はないか(日本語の誤り、ブランド・サービス・商品名の誤りはないか)
- 3rdパーティー計測用のパラメーターはセットされているか
- リンクに誤りはないか(誤植はないか)
- LPは機能するか(広告設定側の誤植ではなく、LPが機能しているか)
除外設定
- 最低限の除外設定はできているか
- 検索:共通除外キーワードを設定しているか
- ディスプレイ:デリケートなコンテンツを除外しているか
環境準備
- レポートの準備は整っているか
- コンバージョンテストは完了しているか
入稿作業完了から「”一晩寝かせて” 設定内容をチェックする」ことは、ミス防止に有効です。アカウント作成には細かな作業が多いですから(かつ慣れない作業も多い)、頭も体も疲れます。「作業する日」と「チェックする日」を分けて取り組むことが理想です。
広告掲載直後
- 各階層で配信ステータスはONになっているか
- 広告掲載を確認したか
検索
- 実際に検索して広告掲載を確認する
- ターゲティング外の場合は広告プレビューツールで確認する
ディスプレイ
- 管理画面でIMP数値を確認できるか
- リターゲティング等の場合は、目視確認できたか(IMPに加えて目視確認できるとベター)
計測
- 3rdパーティーツールで計測ができているか
- コンバージョンが正常に計測できているか
進捗・パフォーマンス
- 配信後、こまめに(少なくとも数時間ごとに)広告配信状況をチェックしているか
- 配信間もなく(または1日の早い段階で)日予算上限に当たっていないか
- キャンペーン予算の調整、入札単価の調整、除外キーワードの設定、配信先の精査をする
広告配信開始の準備で忘れがちなのが「配信後の業務」です。広告アカウントをつくる立場の人からすると、配信開始までは作業の準備に集中したいかもしれませんが、関係者にとって大事なことは広告の成果です。事前に、配信初日から広告の成果について議論ができるような準備(レポーティング環境、入札やアロケーションといった配信調整の方針、コミュニケーションの頻度)を進めておきましょう。
以上です。運用者に皆さんの参考になれば幸いです!