TikTok広告とは?基本情報と配信までの流れを解説
TikTok広告の種類や特徴は?クリエイティブや運用のポイントも紹介TiktokとはTikTok広告の特徴若年層を中心に多くの世代へリーチできる投稿への反応がいいユーザーの利用時間が長い広告が受け入れられやすいTikTok広告の広告ソリューションオンライン運用型広告純広告起動画面広告ハッシュタグチャレンジ広告TikTok広告キャンペーンの目的TikTok広告のターゲティングTikTok広告の配信先TikTokインフィード広告BuzzVideoPangleTiktok広告のフォーマット動画のフォーマット静止画のフォーマットTikTok広告の入札方式インプレッション課金最適化インプレッション課金再生課金クリック課金TikTok広告の入札タイプ入札上限目標成果単価上限最小単価TikTok広告出稿の流れ広告アカウントの開設タグの設置キャンペーンの作成広告セットの作成広告の作成広告費の支払い方法クリエイティブ作成のコツ縦型の動画を活用するTikTokのコンテンツの特徴を意識して制作するインフルエンサーを活用する最初の3秒で興味を引くテンポの速い曲を使うTikTok広告運用のポイント定期的にクリエイティブを入れ替えるターゲティングを絞りすぎない初動で50CVを早めに獲得するTikTok/Pangleの配信をする際は広告セットを分ける専用のLPを作成するTikTok広告の注意点キャンセルができない途中で修正ができないまとめ:TikTok広告の特徴を理解して上手に活用しよう
TikTok広告の特徴
TikTok広告には、他のSNSと比べて以下のような特徴や優位性があります。
- 若年層を中心に多くの世代へリーチできる
- 投稿への反応がいい
- ユーザーの利用時間が長い
- 広告が受け入れられやすい
若年層を中心に多くの世代へリーチできる
TikTokのメインユーザー層は10~20代の若年層です。
それは、総務省が発表している以下のデータからも明らかです。
令和2年度は、10代では57.7%、20代では28.6%の人がTikTokを利用しています。
そして令和3年度になると、10代では62.4%、20代では46.5%と大きく数字を伸ばしており、TikTokがいかに若者から支持されているか、ということが伝わってきます。
ただし、あくまでメインとなるのが若年層ということであり、30代以上のユーザー割合についても無視できません。
上記の表からもわかる通り、年々ユーザーの年齢層が上がってきており、令和2年度では30代でTikTokを利用している人の割合が16.0%でしたが、令和3年度には23.5%まで上がっています。
また博報堂の調査によると、日本のTikTokユーザーの平均年齢は34歳となっており、若年層に限らず、30代以上のユーザーも増えてきています。
若年層を中心に30代以上のユーザーにもリーチできるという点がTikTok広告の大きな強みとなります。
投稿への反応がいい
TikTokは、他のSNSと比べると、投稿された動画に対してユーザーが「コメント」や「いいね」といったアクションを起こしやすいという特徴があります。
アクションを起こしやすいということは、購買行動にも繋がりやすいということになるため、費用対効果のよい広告配信が実現する可能性が高まります。
こちらは前述の博報堂の調査データなのですが、ご覧の通り、TikTokにおけるユーザーの支出金額合計が全体平均の2倍以上という数字になっています。
特に、マンガ・ライトノベルのジャンルでは圧倒的で、他のSNSを大きく引き離しています。
他にも、「バラエティ番組・ドラマ」ジャンルや「音楽」ジャンルでも強さを発揮しているので、こういったジャンルでの広告出稿を考えている場合は、TikTok広告を最優先の選択肢とした方がよいかもしれません。
ユーザーの利用時間が長い
ある調査によると、TikTokの1日あたりの平均利用時間は96分となっており、他のSNSサービスと比べても非常に長い時間となっています。
それだけユーザーが多く接触している媒体ですので、Web広告施策を展開する上ではぜひともカバーしたい媒体と言えるでしょう。
データ分析会社センサータワーによると、ティックトックの利用者は1日平均96分をこのアプリに費やしている。スナップチャットのおよそ5倍、ツイッターの3倍、フェイスブックやインスタグラムのほぼ2倍だ。
引用:平均利用時間96分!「TikTok」が広告王になる日 | 東洋経済オンライン
広告が受け入れられやすい
TikTok側の分析によると、TikTokユーザーは広告さえも「新しい出会いや発見」と捉える傾向にあり、広告に対して抵抗が少ないとの見解を出しています。
TikTokユーザーは、プラットフォームに新しい「発見」を求めており、コンテンツに対して、心をオープンにしている傾向が高くなっています。
プラットフォームを開く理由として「たまたま面白い動画に出会えるから」と回答したユーザーが、他の主要プラットフォーム3社平均の約1.8倍にも上ります。
彼らにとっては、広告も「発見」をもたらしてくれる1つの「コンテンツジャンル」として捉えられています。
明確な目的を持ってコンテンツを閲覧している場合は、広告をノイズとして捉えられることも多いと考えられますが、無目的に回遊している中に表示されるコンテンツで、それがユーザーの興味関心に適したものであれば、広告も価値あるコンテンツとして捉えられると考えることができます。
実際に、上述した「ユーザーの支出金額」が他のSNSよりも高いことからも、TikTokには広告を受け入れやすいユーザーが多いという見解にも説得力があります。
広告もコンテンツの一つとして見てくれるユーザーが多いという要素は、広告出稿側として大変大きなアドバンテージになるでしょう。
TikTok広告の広告ソリューション
TikTok広告には大きく分けると2つの広告ソリューションが存在します。
- オンライン運用型広告
- 純広告
それぞれの特徴について詳しく解説しますので、広告配信の目的やジャンルなどに応じて適切な広告を選択してください。
オンライン運用型広告
TikTok及びPangleを介した多数のアプリへの広告配信をセルフサービスで実施できる広告です。
全てオンライン上で実施でき、少ない予算からでも運用ができます。
純広告
純広告には6つの種類があり、純広告の出稿に関してはセルフサービスでアカウント開設から広告配信まで実施できるオンライン運用型広告とは異なり、営業担当に連絡をして出稿を行います。
- Top View
- 起動画面広告
- Brand Premium
- OneDayMax
- ハッシュタグチャレンジ
- ブランドエフェクト
ここでは6種類ある純広告のメニューの中から起動画面広告とハッシュタグチャレンジについて、詳細に説明します。
起動画面広告
起動画面広告は、TikTokアプリを起動した時に全画面に表示される1日1社限定の広告です。
1日1社のみとなっていることもあり、費用は「770円/1,000imp」とインプレッション型の広告としては高額な設定で、TikTokのアクティブユーザー数を考慮すると数百万円の費用が必要となってきます。
しかしその分、TikTokを立ち上げたユーザー全員の目に触れるので、最も拡散力のある広告だと言えるでしょう。
クリエイティブは「静止画」・「GIF画像」・「アニメーション」の3種類で、全画面に3~5秒間広告が表示されます。
なお起動画面広告は、直接的なコンバージョンではなく、新商品のプロモーションや知名度アップといった目的での配信が効果的です。
ハッシュタグチャレンジ広告
ハッシュタグチャレンジ広告は、広告出稿側が特定のハッシュタグを用意し、そのハッシュタグに沿った動画をユーザーが投稿したくなるように促す、という形式の広告になります。
成功事例の一つとして、「ドミノピザ」があります。
「#ドミノチーズ100万」というハッシュタグでキャンペーンを行い、優勝者には日給100万円で働いてもらう、という特典をつけました。
そしてインフルエンサーを使った拡散効果も相まって、多くのユーザーがこのハッシュタグチャレンジに参加し、大成功を収めるという結果に終わりました。
費用としては3種類の広告の中で最も高額で、一番安いプランでも1,000万円が必要となってきます。
バズらせることに成功すればこれ以上ない広告効果を得られますが、バズらなければ高額な費用に見合った効果が期待できない、という点が難点でしょう。
TikTok広告のターゲティング
TikTok広告では、年齢や性別、地域といった基本的なセグメントから、端末の環境、興味や関心、行動パターンといったところまで、細かくターゲティングすることが可能です。
区分 | ターゲティング内容 |
年齢 | 13~17歳、18~24歳、25~34歳、35~44歳、45~54歳、55歳以上 |
性別 | 男性、女性 |
地域 | 国単位、地域単位、都道府県単位、都市単位 ※アメリカの場合DMAに基づいて配信可能 ※DMAとは、アメリカのニールセン社によってローカルテレビ視聴が測定されているエリア区分 |
言語 | ユーザーごとのアプリ言語の設定基づく |
OS | iOS、Android |
OSのバージョン | (例)iOS 10.0 以降、Android 4.0 以降 |
デバイス価格 | 制限なし ($1000以上まで、ユーザーのデバイス価格に基づく) |
キャリア | NTT docomo、au、SoftBank |
通信環境 | WiFi、2G、3G、4G |
興味や関心 | ファッション、旅行、教育、ペット、金融、スキンケア、ニュース、飲食、家電など |
行動パターン | どんな動画を閲覧したか、動画へのアクション(コメントやいいね)、フォロー |
TikTok広告の配信先
TikTok広告の配信先は、以下の3種類となります。
- TikTok
- BuzzVideo(2022年末でサービス終了)
- Pangle
ただし、BuzzVideoに関しては2022年末でサービスが終了したため、現在配信できません。
TikTok
TikTokでの広告配信は、純広告を除いて「インフィード広告」での動画形式のみとなります。
TikTokの画面では、自分がフォローしているクリエイターの動画を表示する「フォロー」と、自分の興味関心に沿って自動で動画が選択される「おすすめ」というフィードがありますが、インフィード広告は「おすすめ」のみに表示されます。
インフィード広告
インフィード広告は、TikTokの「おすすめ」の中で表示され、普通に投稿された動画と同じような形式で配信されるため、ユーザーから広告だと認識されづらいという特徴があります。
効果的なインフィード広告を配信するコツは、いかに「広告感」を消せるか、という点です。
広告をコンテンツにまで昇華させるつもりで、ユーザーが思わず見入ってしまうようなクリエイティブに仕上げることで「コメント」や「いいね」が集まり、結果的に高い広告効果が期待できます。
費用は、1日42万円~となっています。
BuzzVideo
BuzzVideoは、TikTokを運営するByteDance社が提供していたプラットフォームの一つです。
しかし、2022年12月31日にサービスを終了したため、現在は配信面として利用することができません。
Pangle
Pangleは、様々なジャンルのアプリに広告を配信できるプラットフォームで、ゲームアプリや漫画アプリ、音楽アプリなどに強いという特徴があります。
Pangleには、「動画リワード広告」・「インタースティシャル広告」・「ネイティブ広告」・「アプリ起動時広告(ベータ版)」・「バナー広告」という5つのフォーマットがあり、広告の目的に応じてフレキシブルに活用することができます。
Tiktok広告のフォーマット
TikTok広告のフォーマットは、動画と静止画の2種類が存在します。
それぞれのフォーマットは以下の通りです。
動画のフォーマット
TikTok広告 | Pangle | |
広告構成 | 動画クリエイティブ + 広告表示画像 + ブランド名/アプリ名(ロゴ) +広告説明文 + CTAボタン | 画像クリエイティブ(またはサムネイル画像) + ブランド名/アプリ名(ロゴ) + 広告説明文 + CTAボタン |
アスペクト比 | 9:16/1:1/16:9 | 9:16/1:1/16:9 |
動画解像度 | 540×960px以上 / 640×640px以上 960×540px以上 | 制限なし (推奨解像度は720×1280px、640×640px、1280×720px以上) |
ファイル形式 | .mp4/.mov/.mpeg/.3gp/.avi | .mp4/.mov/.mpeg/.avi |
動画の長さ | 5~60秒の長さをサポート(推奨は9~15秒) | 5~60秒の長さをサポート (動画リワード広告は5~30秒の動画のみ) |
ビットレート | 516kbps以上 | 516kbps以上 |
ファイルサイズ | 500MB以下 | 500MB以下 |
プロフィール画像 | ■アスペクト比 1:1 ■ファイル形式 .jpg/.jpeg/.png ■ファイルサイズ 50KB以下 | ■アスペクト比 1:1 ■ファイル形式 .jpg/.jpeg/.png ■ファイルサイズ 50KB以下 |
広告説明文 | 半角1~100字、または全角1~50字 | 半角1~100字、または全角1~50字 |
静止画のフォーマット
Pangle | |
画像解像度 | 1280×628以上/640×640以上/720×1280以上 |
ファイル形式 | jpg/png |
ファイルサイズ | 最大500KB |
広告説明文 | 半角1~100字、または全角1~50字 |
TikTok広告の入札方式
TikTok広告では、現在以下の4つの入札方式があります。
- インプレッション課金
- 最適化インプレッション課金
- 再生課金
- クリック課金
広告の目的によって選択すべき入札方式が異なるため、注意してください。
インプレッション課金
広告が1,000回表示されるごとに支払うコストで入札を行う方式です。
商品やサービスの認知、ブランドの知名度アップといった目的に適した入札方式となります。
最適化インプレッション課金
課金方式は「インプレッション課金」と同様で、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生しますが、インプレッション課金のように無差別に広告を表示するのではなく、コンバージョンが期待できるオーディエンスに最適化して表示する、という点に違いがあります。
最適化によりCPAはデータ収集が進むにつれて安定していきます。通常50件のコンバージョンを獲得するまでが情報収集期間とされており、学習期間が完了するまではCPAの幅も広くなりますが、完了後は安定したCPAが期待できます。
再生課金
「2秒」または「6秒」の動画再生1,000回あたりのコストで入札が行われる方式です。
動画の再生回数を伸ばしたいという目的にマッチしています。
クリック課金
1クリックあたりのコストで入札が行われる方式です。
クリックする可能性の高いユーザーに広告を配信し、提示した価格に基づいてクリックあたりのコストが提示額に近づくよう調整されます。
TikTok広告の入札タイプ
入札タイプは、広告セット作成時の「入札と最適化」で選択できます。
予算配分や広告配信方法などによって、適切な入札タイプを選ぶようにしてください。
入札タイプは、以下の3種類となります。
- 入札上限
- 目標成果単価上限
- 最小単価
入札上限
結果の平均単価を、設定した入札基準以下の金額に抑えたい時に有効なタイプです。
入札する結果の最大単価を入力しておけば、システムで自動的に最適化され、入力された値に基づいた広告配信が行われます。
サポートされている広告目的は、「トラフィック」・「リーチ」・「動画視聴数」・「コンバージョン」となります。
対応している入札方法は「クリック課金」・「インプレッション課金」・「再生課金」の3種類です。
目標成果単価上限
システム側で達成しようとする結果ごとの平均単価が設定されるため、顧客獲得単価を安定させたい時に有効なタイプです。
ただし、入札額よりも高くなることがあるので注意が必要です。
サポートされている広告目的は、「アプリインストール」・「コンバージョン」・「リード生成」で、対応している入札方法は「最適化インプレッション課金」のみとなります。
最小単価
手動での入札をせず、最小の単価で広告が配信されるようにシステム側が自動で入札を行うタイプです。
管理が非常に楽で、オークション環境がどれだけ過熱していても常に予算を使うことができるというメリットがある一方、無駄に予算を消費してしまうというリスクがあるため、定期的に費用対効果を確認することが重要です。
サポートされている広告目的は、「トラフィック」・「リーチ」・「動画視聴数」・「アプリインストール」・「コンバージョン」・「リード生成」・「カタログ販売」と多岐に渡ります。
対応している入札方法は「クリック課金」・「インプレッション課金」・「再生課金」・「最適化インプレッション課金」の4種類です。
TikTok広告出稿の流れ
TikTok広告を出稿するには、以下の流れで作業を行う必要があります。
広告アカウントの開設
こちらの画面でメールアドレスか電話番号を入力すると、TikTok For Businessから本人確認のための連絡がきます。
本人確認完了後、広告アカウント作成画面にて以下の項目の入力をします。
- 国名
- 業界
- アカウント名
- タイムゾーン
- 通貨の種類
- 電話番号
すべての項目に入力し、利用規約にチェックを入れて登録ボタンを押せば、広告アカウントの開設が完了となります。
その後ビジネス情報の登録を済ませると、広告主審査が始まります。
タグの設置
アカウント開設後は、キャンペーン作成の前に、広告の成果を計測するためのタグを設置しておきましょう。
なおTikTok広告では、タグのことを「ピクセル」と呼びます。
まず、広告マネージャー画面の上部メニューから「アセット > イベント管理」と進み、アプリ内の計測ならば「アプリイベント」、Webサイト内の計測ならば「ウェブサイトpixel」を選択します。
ピクセル作成画面が開くので、ピクセル名を入力してから実装方法を選んでください。
実装方法は、手動で直接タグを埋め込む方法と、Googleタグマネージャーなどのサードパーティツールを使って埋め込む方法の2種類があります。
その後、配信予定の広告の特徴に合わせて「イベント設定」と「オーディエンス設定」を行えば、ピクセルの準備は完了となります。
キャンペーンの作成
キャンペーンの作成は、TikTok広告を配信する上での最初のステップとなります。
広告マネージャー画面の上部メニューから「広告」を選択し、「作成」というボタンをクリックすることでキャンペーンの作成が始まります。
まずは、キャンペーンの目的から選択しましょう。
選択できる目的は以下の3つです。
- ブランド認知
- 購買意向
- コンバージョン
あとは、「キャンペーン名」と「予算」を入力すればキャンペーン作成完了となります。
広告セットの作成
キャンペーン作成後は、1つ以上の広告セットを作成する必要があります。
設定する内容は以下の5つです。
- プロモーションの目的
「アプリ」と「ウェブサイト」の2種類がありますので、該当する方を選択してください。
- プレースメント
配信先を絞りたい場合は手動プレースメント、そうでない場合は自動プレースメントでよいでしょう。
- クリエイティブタイプ
ダイナミック広告の機能をオンにするかオフにするか選択できます。
ダイナミック広告とは、複数の画像・動画・テキストを入稿することで、自動的にクリエイティブの生成を行ってくれる機能です。
- 配信対象
配信対象のターゲティングを行います。
最初の段階では、ターゲティングを絞りすぎない方がよいでしょう。
- 予算とスケジュール
1日あたりの予算と配信スケジュールについて設定します。
広告の作成
最後に行うのが広告の作成です。
広告の作成は簡単で、独自で用意した動画や画像をアップロードするか、TikTok広告マネージャーのクリエイティブツールを使用して作成するだけで完了します。
具体的な手順については以下の通りです。
- 広告名の入力
文字数は512文字以内となっています。
- 広告フォーマットの選択
TikTokでは動画広告しか配信できないのでご注意ください。
- 広告の詳細設定
メディアの追加やサムネイルの選択、広告テキスト、URL、プロフィール画像を設定します。
- 計測タグの追加
広告の成果を計測するため、事前に作成したピクセルやサードパーティツールのトラッキングURLを追加します。
以上で広告の作成が完了となり、広告審査が始まります。
審査で問題がなければ広告が配信されます。
広告費の支払い方法
TikTok広告費用の支払い方法は、以下の中から選ぶことができます。
なお、支払い方法は一度設定すると変更することができないため注意が必要です。
- クレジットカード
- デビットカード
- PayPal(手動決済のみ)
自動決済ならば、広告配信費用が一定額に達すると自動で決済されます。
手動決済も可能ではありますが、支払方法がPayPalのみで、かつ入札のたびに決済のための処理が発生してしまうため、自動決済がおすすめです。
クリエイティブ作成のコツ
クリエイティブの質によって、広告配信の効果は大きく変わってきます。
広告が比較的受け入れられやすい媒体とは言え、ユーザーに興味を持ってもらうためには、TikTokの流行や文化を意識して、クリエイティブを制作することが重要になります。
またTikTok以外の配信先であるPangleは、主にアプリ内で配信される広告となり、TikTokとは特性も異なるので、それぞれの配信先の特性に合わせてクリエイティブを制作することが重要になってきます。
この項目では、優れたクリエイティブを作成するためのコツについて紹介します。
縦型の動画を活用する
クリエイティブには「横型」と「縦型」がありますが、よほど特別な事情がない限りは「縦型」にすべきです。
上記の通り、TikTok For Businessの調査では、「広告認知」と「購入・利用意向」のどちらに関しても縦型クリエイティブの方が高い効果を得られるという結果が出ています。
これだけ大きな差がある以上、基本的には縦型クリエイティブを用いるべきです。
なおTikTok For Businessでは、横型画面動画しか持っていない広告主向けに、横型の動画を縦型全画面動画へ無料で編集するサービスが含まれたプランがありますので、横型動画しかない場合はこのプランを活用してみるとよいでしょう。
TikTokのコンテンツの特徴を意識して制作する
TikTokは広告を受け入れられやすい媒体であると説明しましたが、ユーザーがTikTokに期待しているのは面白い動画や新しい発見です。
そのため、広告感が強く、他のコンテンツと比べて「浮いてしまう」クリエイティブだとスキップされてしまう可能性が高いです。
良い反応を得るためにもTikTokに投稿されているコンテンツや流行りなどを意識してクリエイティブを制作しましょう。
TikTokクリエイティブセンターで事例掲載OKとされている広告が確認できるので、クリエイティブ制作をする上で参考にしてみてもよいでしょう。
インフルエンサーを活用する
TikTok広告で動画を配信する場合、TikTokインフルエンサーを起用するという方法も有効です。
TikTokインフルエンサーたちは、単純にユーザーたちとの親和性が高いことに加え、どうすればTikTokユーザーが動画を見てくれるのかということを熟知しています。
知名度だけならばタレントの方が上であるケースが多いですが、知名度と広告効果は必ずしもイコールにはなりません。
こちらのデータは、前項で掲載したTikTok For Businessの調査結果の続きで、タレントとインフルエンサーを起用した時の広告効果の差を比較したものとなっています。
ご覧の通り、「広告認知」・「ブランド認知」・「購入・利用意向」のすべてでTikTokインフルエンサーが上回っています。
TikTok広告のクリエイティブに起用するのならば、知名度のあるタレントよりもTikTokに強いインフルエンサーの方が効果的でしょう。
最初の3秒で興味を引く
TikTokでは、スクロールするだけで簡単に動画をスキップできるため、最初の数秒で「つまらない」「興味がない」と判断されてしまうとすぐに視界から消されてしまいます。
特に最初の3秒は重要だと言われており、徹底的に研究し作りこむ必要があると言えます。
TikTokインフルエンサーも、このような発言をしています。
「最初の3秒は命です。動画を次々とスワイプして視聴するスタイルのTikTokでは、冒頭でいかに視聴者の目を引けるかが、動画のパフォーマンスに直結します。だからこそ、最初の3秒には、映像のなかで最もユーザーを釘付けにできる部分を配置しないといけません」
投じた予算が無駄にならないようにするためにも、動画クリエイティブ作成時には「冒頭の3秒」を強く意識するようにしてください。
テンポの速い曲を使う
TikTokでは、BGMとして使われている曲のテンポが速い動画が人気です。
広告動画をコンテンツ感覚で閲覧してもらうためにも、TikTokの文化に合わせたクリエイティブに仕上げるべきでしょう。
基準としては、BPM120以上の曲を使うと再生完了率が上がる、というデータがあります。(BPMとは、1分間同じ速さで打つ拍のこと)
テンポの速い曲をBGMにするだけで再生完了率が上がるのならば、是が非でも実践すべきです。
TikTok広告運用のポイント
TikTok広告を効率的に運用するためには、以下のようなポイントを意識しましょう。
- 定期的にクリエイティブを入れ替える
- ターゲティングを絞りすぎない
- 初動で50CVを早めに獲得する
- TikTok/Pangleの配信をする際は広告セットを分ける
- 専用のLPを作成する
定期的にクリエイティブを入れ替える
一度配信したクリエイティブを放置していては鮮度が失われてしまいます。また初めはどのような訴求が受け入れられやすいかも分からないため、成果の確認をしながら定期的な入れ替えを行うべきです。
クリエイティブが消費されるスピードも早いため、効果を見ながら高頻度でクリエイティブの入れ替えを行うこと、またその体制を構築することも重要となってきます。
ターゲティングを絞りすぎない
予算が潤沢ではない場合、ターゲティングを絞りすぎてしまうケースがありますが、あまりに細かくターゲティングしてしまうと広告配信量が減ってしまい、期待していたような広告効果を得られない可能性があります。
最初はある程度広めにターゲティング設定を行い、成果を見ながら徐々に絞っていく形がおすすめです。
初動で50CVを早めに獲得する
TikTok広告の入札最適化のための学習期間は、広告セット単位で50件のコンバージョンを獲得するまでとされています。また、合わせて10日で20件以上のコンバージョンを獲得できる日予算を設定することが推奨されています。
ターゲティングが細かすぎると、広告セット単位で50件のコンバージョンを獲得するまで時間がかかり、10日で20件以上のコンバージョンが獲得できず、最適化のための学習が終了しない状態となってしまう可能性があります。
従って、必要以上に細かいターゲティングは避けた方がよいでしょう。
なお最小単価入札の場合、1日あたり「目標CPA×20倍以上」の予算が推奨されています。
TikTok/Pangleの配信をする際は広告セットを分ける
TikTok広告にはTikTokとPangleの2つの配信面がありますが、TikTokとPangleはそれぞれ異なった特徴を持つ配信面で、ユーザー層も違えば、ユーザーが広告を閲覧する状況が異なります。
最適化は広告セット毎に行われるため、より精度の高い最適化がされ、より良い成果を得るためには広告セットを分け、クリエイティブもそれぞれの配信面を意識したクリエイティブを利用することをおすすめします。
専用のLPを作成する
TikTokで広告を閲覧したユーザーに商品やサービスの魅力を伝えるためには、動画クリエイティブだけでは不十分なことが多いでしょう。
ユーザーは商品やサービスを購入するためにTikTokを閲覧しているわけではないですし、複数の商品・サービスがある場合は広告クリエイティブだけで個々に最適化した商品・サービスを訴求することは容易ではありません。
よりCVRを上げるためには、広告で興味を持ってくれたユーザーにより商品の魅力を伝えられるよう工夫したLPを作成するとよいでしょう。
業種により適したLPの種類は異なりますが、CVRの高い広告主では「アンケート付きのLP」や「比較LP」などが使われています。
TikTokが業種別にどのようなLPでCVRが高いかをまとめた資料も公開されているので、このような資料を参考にしながら、様々な種類のLPを試し、パフォーマンスの向上を図りましょう。
TikTok広告の注意点
TikTok広告を利用する場合は、以下の2点についてご注意ください。
- キャンセルができない
- 途中で修正ができない
キャンセルができない
TikTok広告の場合、広告の申し込み完了後は基本的にキャンセルができない仕様となっています。
メールで広告出稿の申し込みをすると、先着順で出稿の順番が割り当てられるのですが、出稿が割り当てられた時点でキャンセルは認められません。
仮に期限に間に合わず広告を出稿できなくとも、費用だけかかってしまう、ということになってしまいます。
途中で修正ができない
一度広告を出稿した後に、「やはりこの部分を修正したい」と思うこともあるでしょう。
しかしTikTok広告では、たとえ配信前であっても、出稿後の修正は一切できません。
出稿前には、事前にしっかりと確認する必要があります。
まとめ:TikTok広告の特徴を理解して上手に活用しよう
この記事では、TikTok広告の特徴や広告配信方法、運用時の注意点などについて解説しました。
若い世代を中心に多くのユーザーが利用しており、利用者数の増加が著しいTikTokは、広告の配信先として非常に魅力的なプラットフォームです。
メリットやデメリットをよく把握した上で適切に活用すれば、大きな広告効果を得られることでしょう。
ただ、運用に関しては相応のリテラシーがないと厳しい場合も多く、特にTikTok広告の場合は広告の運用に加えてクリエイティブの制作と効果検証を継続して行うことの重要性が高い媒体であり、社内のリソースでは対応が難しいことも多いかと思います。
オーリーズでは多くのアカウントでTikTok広告を運用してきた実績がありますので、TikTok広告の開始を検討している、TikTok広告を開始したが成果が思わしくない場合はぜひ気軽にお問い合わせいただければと思います。