【Google 広告】部分一致キーワードの導入で成果が向上した事例
Googleの部分一致は、シグナルの活用や関連性の向上によって、以前よりも高いパフォーマンスが出せるよう機能の改善が進んでいます。
スマート自動入札を利用しているキャンペーンでキーワードのマッチタイプを部分一致に変更すると、
- 部分一致の拡張により表示回数が増える
- クリック数も同程度増える
- CVRはほぼ変わらない
- テールワードが取れることでCPCが下がる
ため、CVが増えながらCPCが安くなるという動きが期待できます。実際に導入を行った結果、期待通りの成果が得られたので、実績と合わせて進化した部分一致の機能を紹介します。
結果
導入先の情報
- 業種:総合コスメ系EC
- 対象キャンペーン:複数のブランド名キーワードのキャンペーン(数百ブランド)
- 入札戦略:コンバージョン値を最大化(目標広告費用対効果)
導入概要
複数の化粧品ブランド名キーワードを入れているキャンペーンで部分一致を導入。
- 従来
- ブランドワード×汎用ワードの2語掛け合わせ/フレーズ一致・完全一致
- ETAで広告文は広告カスタマイザでキーワード毎に変更
- 導入後
- ブランドワード単ワード/部分一致のみ
- RSAで広告文ではキーワードの挿入機能を利用
導入前後比較
「導入前3ヶ月」と導入後2週間の「学習期間終了後の5週間」の日当たりの実績値を比較。
部分一致導入後の初動が良かったため、導入前と比べるとキャンペーンの日当たり配信金額も+41%増加していますが、表示回数、クリック数、CV数、CV値は配信金額の増加率を上回る増加となり、当初想定していた、
部分一致の拡張により表示回数が増え、それに伴いクリック数も同程度増える傾向にあり、CVRはあまり変わらず、テールワードが取れることでCPCが下がるため、CVが増えながらCPCが安くなるという動きをする
という通りの結果になりました。
補足
学習期間と評価期間について
2週間ほどは学習期間とし、評価期間はその後の4週間ほどを取るのが評価をする上で適切とされています。4週間以上取れるのが理想ですが、最低でも学習期間後2週間は取った方が良いと思います。また合わせてコンバージョンラグの期間も考慮する必要があります。
除外キーワードの設定について
機会学習により関連性の低いクエリや、成果につながりにくいクエリへは表示されなくなるため、できるかぎり除外キーワードを設定しないことがGoogleの推奨のようです。今回の導入においては事前に導入テストも行っており、その際に学習期間中は関連性の低いクエリに当たってしまうこともあるが、学習期間後はほとんど関連性の低い検索語句に当たっていないことを確認していたため、最低限必要な除外キーワードのみ除外した上で導入しました。
レスポンシブ検索広告の重要性
部分一致を活用すると広告の関連性は下がりやすくなります。広告の関連性が下がると品質スコアが下がり、CPCも上がり、最終的に配信がシュリンクしてしまう可能性があるため、部分一致にする前にレスポンシブ検索広告(RSA)の有効性を良以上にしておくことをオススメします。今回導入したキャンペーンでは、「キーワードの挿入機能」を活用し、検索語句と見出しの一致等を担保した有効性が「非常に高い」のRSAを入れた上で導入を行いました。