【データフィード】ダイナミック広告における「タグとフィードの不一致」の対策

Criteoをはじめとしたダイナミック広告では、広告効果を高めるうえで「タグとフィードの一致率を上げる」ことは重要です。安易にデータフィードからアイテムを削除せずに、できるだけデータフィードのカラムに値をセットして対処しましょう。

課題や背景

ダイナミック広告の運用では、例えば以下のようなケースでフィードからアイテム(レコード)を削除したくなることがあります。
  • CVRの低いカテゴリやアイテムは広告配信したくない
  • ROASをKPIとしているため、単価の低いアイテムは広告配信したくない
  • キャンペーンなど企画の都合で、広告配信するのは一部のカテゴリだけにしたい
  • 商品画像を広告として利用できないものがある
しかし、やみくもにデータフィードからレコードを削除すると、以下のように「タグとフィードの不一致」が発生します。
  1. データフィードからアイテムを削除しても、その商品がサイトに掲載されている限りユーザーが回遊し、タグが発火する
  1. タグが発火すると、プラットフォームのエンジンは該当アイテムを照合するためにフィードを確認する
  1. 該当アイテムがフィード上に存在していないため「不一致」として処理される
ダイナミック広告では、ユーザーが閲覧した商品(商品ID)をベースとして、フィード情報をもとに広告バナーが自動生成されます。タグとフィードの一致率が低いと広告配信エンジンが理想的に機能せず、関連性の低い広告が配信されてしまう可能性があります。
なお、CriteoやRTB Houseでは、タグとフィードの不一致率が30%を超えると、キャンペーンの開始 or 再開時に、配信審査に落ちてしまうことがあります。

対策

対策は「データフィードからレコードを削除するのではなく、非掲載に該当するカラムに値をセットして対処する」ことが望ましいです。それぞれのプラットフォームで指定のカラムが異なります。下記に記載しておきます。

Google広告

  • 「excluded_destination」で非掲載先の設定を行う
非掲載先 [excluded_destination]
非掲載先 [excluded_destination] 属性を使用すると、指定した地域に商品が掲載されなくなります。 特定の地域で商品が表示されないようにするには、非掲載先 [excluded_destination] 属性を使用します。 サポートされている値: 注: Google Merchant Center で 動的リマーケティング プログラムを有効にすると、非掲載先 [excluded_destination] 属性がディスプレイ広告でも正しく機能します。 注: 商品の掲載先の名前が一部更新されています。商品の掲載先として、ショッピング アクション [Shopping Actions]、Google 掲載 [Surfaces across Google]、ローカル情報 Google 掲載 [Local surfaces across Google] の値を以前に送信している場合、これらの値は引き続き使用できますが、商品を更新して掲載先として「Google で購入」のリスティング [Buy_on_Google_listings]、無料リスティング [Free_listings]、無料ローカル リスティング [Free_local_listings] という新しい値を指定することをおすすめします。 登録したデータを Google が認識できるようにするため、以下の入力形式に関するガイドラインに沿って設定してください。 英語で値を登録するケースとその方法について詳しくは、 商品データの登録方法 をご覧ください。 注: 非掲載先 [excluded_destination] 属性を適用したときに掲載先が販売者に表示されるかどうかは、Content API によってチェックされます。掲載先の表示は、プログラムのオプトインで可能にできます。 高品質な商品データを登録するため、以下のガイドラインに沿って設定してください。 ここでは、商品データの基本的な要件を満たしたうえで、さらに効果を上げるための最適化方法を紹介します。 商品に広告や無料リスティングを表示したくない場合: 商品の在庫があり販売可能であるものの、その商品の広告や無料リスティングの表示を停止したい場合は、非掲載先 [excluded_destination] 属性を使用します。これにより、商品の掲載先を管理できます。無料商品リスティングなどの特定の掲載先、またはすべての掲載先への商品の表示を停止できます。ショッピング広告での商品の表示を停止する場合は、Google 広告キャンペーンの設定を変更することをおすすめします。詳しくは商品の複数の掲載先についての記事をご覧ください。 メンテナンスや祝日のためにウェブサイトを停止する場合: 非掲載先[excluded_destination] 属性を使用している場合は、ウェブサイトがトラフィックを再度受信できるようになるまで、商品の広告と無料リスティングの表示が停止されます。この推奨事項に沿うことで、アカウントで無用な不承認が発生するのを防ぐことができます。また、商品が不承認となった場合よりも早く広告と無料リスティングの表示を再開できます。詳しくは、ランディング ページのメンテナンスやサイトのサービス停止時の推奨事項をご覧ください。

YDA

  • 「Display Settings」で配信ON/OFFを設定する
  • 配信ON=1、配信OFF=0、(空欄の場合はONとして扱われる)

それ以外(Criteo、RTB House など)

  • 「availability」カラムを「out of stock(在庫なし)」にする
  • 在庫なし扱いにすることで、フィードから削除することなく広告を表示させないようにできる
  • 仕様上、在庫なし扱いにしても「不一致」扱いになるが、広告配信エンジンはフィード情報を取得できるため、学習に良い影響を与える
一般的に、ECサイトの運営にはたくさんの関係者がいますから、いつの間にかデータフィードが編集されて不一致率が上昇してしまっているケースもあります。定期的にチェックして適切に対処できると良いですね。

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