リスティング広告とは?リスティング広告のメリット・デメリットを紹介!

 
「広告媒体は色々あって何を選べばよいのか分からない・・・」
「リスティング広告に興味はあるけど費用をかけるべきか検討しきれていない」
このように悩んでいる広告担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
リスティング広告とは、ユーザーの検索したキーワードに連動して表示されるテキスト型の広告です。比較的購入意欲が高い顕在層のユーザーに的を絞って広告を表示でき、購入やお問い合わせに繋がりやすい施策のため、企業の売上アップが期待できます。
この記事ではリスティング広告の概要や仕組み、メリットやデメリットについて解説していきます。リスティング広告を活用して売上向上を目指したい方は、ぜひお目通しください。
 
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【この記事で分かること】 ・リスティング広告の概要 ・リスティング広告と他の集客方法との違い ・リスティング広告の仕組み ・リスティング広告のメリットとデメリット ・リスティング広告と相性の良いジャンル

リスティング広告とは?

リスティング広告とは、あらかじめ設定したキーワードの関連語句をユーザーが検索することによって表示されるテキスト型の広告のことで、「検索連動型広告」「PPC広告」とも言います。特定のキーワードを検索したユーザーにのみ広告が表示されるため、ニーズが顕在化したユーザーにアプローチできることが特徴です。
商品やサービスに関心があるユーザーに効果的にアプローチできるため、他の広告よりも費用対効果が高く、Web広告の中でも優先的に取り組むべき施策です。さまざまな商品やサービスにおいて、リスティング広告を活用することで売上の向上が期待できます。

掲載箇所

 
リスティング広告の主な掲載場所は、検索結果のページ上部と下部です。掲載媒体によってはサイドに表示される場合もあります。通常上部には1〜4枠表示され、下部には1〜3枠表示されますが、Microsoft広告など媒体によっては検索上部に5枠以上表示される場合もあります。(枠の部分に「スポンサー」や「広告」と表示されているものは広告として表示されています)
参考:

主要媒体

リスティング広告を掲載する主な媒体はGoogle広告Yahoo!広告です。日本国内においてはGoogleの検索エンジンシェアが約8割を占めるため、リスティング広告を出稿する際には、まずGoogle広告から始めるのがおすすめです。
Yahoo!は国内ではGoogleに次ぐシェアを誇る検索エンジンであり、Yahoo!ユーザーは40代~50代が最も多く、Yahoo!のみを検索エンジンとして利用している層が多いため、予算に余裕がある場合は出稿を検討することをおすすめします。
また、GoogleやYahoo!と比べればまだシェアが小さいですが、Microsoft広告も直近で話題性のある媒体です。Microsoft広告の主要掲載先であるBingは、Windows PCのデフォルトブラウザMicrosoftの既定検索エンジンとなっており、最近AIチャットボットを検索画面に実装するなど今後もユーザー数が増加していく可能性があります。
Microsoft広告は2022年5月に日本上陸した比較的新しい媒体のため、GoogleやYahoo!と比べると出稿企業が少なく、現段階(2023年3月)では比較的低いCPCで広告を配信することが出来ます。

掲載フォーマット

リスティング広告の広告フォーマットは、主にテキストです。広告見出し・タイトル、説明文、表示URLで構成され、入稿した見出しや説明文の一部のみ表示されます。それぞれ文字数や使用できる記号などに制限があるため、広告作成の際には、掲載フォーマットを確認する必要があります。
(Google広告ではリスティング広告に画像アセットを追加して、テキストの左上にアイコンを表示させることも可能です)

リスティング広告の種類

リスティング広告の媒体には、主にGoogle広告Yahoo!広告Microsoft広告があります。

Google広告

Google広告は、世界最大の検索媒体であるGoogleに広告を配信できるため、日本国内だけでなく世界中のユーザーへ向けて訴求できます。また、Google検索結果だけでなくBIGLOBEやgoo、AllAboutなどのGoogle検索パートナーに登録されているWebサイトでも広告が掲載されます。
上述のように国内シェアで圧倒的トップの検索エンジンであるため、リスティング広告の出稿を検討する際はまずはじめに検討すべき媒体といえます。

Yahoo!広告

Yahoo!広告は、国内最大級のWebサイトであるYahoo!JAPANで広告を配信できます。国内で2番目に高いシェアを誇り、他の媒体と比較すると国内ユーザーが多く、Bingなどの提携パートナーにも広告が表示されます。Yahoo!は40代~50代のユーザーが最も多く、年収700万円以上のユーザーや経営層の利用率が多媒体と比べて高い媒体です。ミドル~ハイエンド層に向けた商材を扱っている場合は高い効果が見込める可能性のある媒体といえます。

Microsoft広告

Microsoft広告は2022年5月に日本でサービス提供を開始した比較的新しい媒体であり、現在はGoogle広告、Yahoo!広告に次いで利用されている検索広告媒体です。
主要な掲載面はBing、AOL、Yahoo!、およびその他の検索パートナーサイト(MSN.com、Bing.co.uk等)に広告を配信することが出来ます。
参考:
Microsoft広告はMicrosoftの検索エンジンBingが主な配信先です。BingのシェアはPCでは一定程度ありますが、スマートフォンではあまり利用されていないため、PCユーザーが主なターゲットとなるのが特徴です。
2023年3月現在、BingはYahoo!を抜いてPCにおける国内検索エンジンのシェア2位の位置につけています。検索画面にAIチャット機能を導入するなど話題性のある媒体ですので、今後もユーザー数が伸びていく可能性はあります。
このように、Google広告、Yahoo!広告、Microsoft広告には違いがあります。どの広告媒体を選ぶべきかはターゲットや目的に応じて異なります。
リスティング広告は少額から始めることもできるため、まずは検索エンジンのシェアが圧倒的に高くユーザー数の多いGoogle広告から配信を開始し、徐々に配信する媒体を増やしていくのがおすすめです。

リスティング広告と他の集客手段との違い

リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードを基に表示されるテキスト型の広告です。Web広告にはリスティング広告以外にもさまざまな施策があり、それぞれ違いがあります。ここでは、次の3種類の集客方法との違いについて詳しく解説します。
  • ディスプレイ広告との違い
  • SNS広告との違い
  • SEOとの違い

ディスプレイ広告との違い

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリ上の広告枠に表示される画像、動画、テキスト形式の広告のことです。バナーで表示されることが多いため、バナー広告と呼ばれることもあります。
ディスプレイ広告は、さまざまなWebサイトやアプリ上に表示されるため、リスティング広告よりも配信面が多くなります。画像や動画を使用した広告のため、ユーザーの目に留まりやすく、文字だけでは伝えきれない商品やサービスの良さをアピールできます。
リスティング広告はあらかじめ設定したキーワードの関連語句をユーザーが検索しないと表示されませんが、ディスプレイ広告は検索行動まで至っていない潜在層のユーザーにも広告を表示できるため、対象ユーザー数を広げて商品の認知を広げることが出来るのが強みです。
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【ディスプレイ広告の特徴】
  • さまざまなWebサイトやアプリ上に表示されるため、広告枠が多い
  • 画像や動画を使用できる
  • リスティング広告ではアプローチが難しい潜在層に広告表示できる

SNS広告との違い

SNS広告は、Twitter、Instagram、LINE、TikTokなどのタイムラインや検索結果、ニュースフィードなどに表示される広告です。リスティング広告はテキスト型に対し、SNS広告は画像や動画など多彩なフォーマットがあり、ユーザー同士のシェアによって広告が広がる可能性もあるため、SNSの二次拡散力を期待できる広告媒体です。
各媒体によってユーザー属性に違いがあるため、商材やサービスの利用者層を踏まえて相性の良い媒体を選定することが出来るのがSNS広告の強みです。
参考:
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【SNS広告の特徴】
  • SNS上に広告を表示できる
  • テキストだけでなく画像や動画も使用できる
  • ユーザー同士のシェアにより広告が広がる可能性がある
  • SNSによってユーザー属性に違いがあるため、ターゲットに合わせて配信媒体を選ぶことが出来る

SEOとの違い

SEOとは「Search Engine Optimization」の略語であり、検索エンジンから自社サイトに訪れるユーザーを増やすことで、Webサイト上の成果を向上させるマーケティング施策のことです。検索エンジン上で自社記事を上位表示させるための施策であるため、検索エンジン最適化とも呼ばれることがあります。
SEOとリスティング広告の大きな違いとしては「即効性」です。
リスティング広告は特定のキーワードの関連語句で検索をしている顕在層ユーザーに広告を配信することが出来るため、広告のクリックからコンバージョンに至るまでのタイムスパンが短いという特徴があるのですが、SEOの場合、掲載費用は無料ではあるものの自然検索で上位表示するには数か月かかる可能性もあり、確実に上位表示できるものではありません。また、検索エンジンのアルゴリズムの変化によって検索結果も変化するため、一度上位表示させたら永続的に上位表示できるとも限りません。
参考:
一方リスティング広告ではSEOよりもクリック率をコントロールしやすい特徴があります。予算やキーワードなども柔軟に変更できるため、成果を見ながら施策を変更することも可能です。成果が出るまでの期間が短いため即効性があり、いち早く成果を出したい場合に有効です。
設定しているキーワードに複数社が競合している場合はその限りではないですが、リスティング広告は入札単価や広告の品質に問題がなければ基本的に上位に表示され、SEOのように検索順位が変動することも少ない点がメリットですが、広告配信で一定以上の成果を出すにはある程度費用がかかります。一方、一定数リスティング広告を避けるユーザーもいるためリスティング広告の配信と並行してSEO対策も同時に行うのがおすすめです。
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【SEOの特徴】
  • 成果が出るまでに数ヶ月かかる可能性がある
  • 掲載費用がかからない
  • 検索エンジンのアルゴリズム変化の影響を受けるため、継続的に上位表示させるためには定期的にサイトメンテナンスを行う必要がある

リスティング広告の仕組み

広告が配信されるまでの流れ

ここからは、リスティング広告が配信される仕組みを解説していきます。
リスティング広告は、以下の流れで表示されます。
  1. キーワードを設定・広告を出稿
  1. ユーザーが検索エンジン上で設定したキーワード(または関連語句)を検索
  1. 広告オークションが行われ、クリック単価が決まる
  1. 広告ランクが高い順に広告が掲載される
リスティング広告の掲載は、オークションによって決まります。掲載される広告は入札単価や広告の品質などで決まる広告ランクによって決定され、広告のクリック単価は競合の入札単価など市場性との関係性により決まります。
クリック単価は特定のキーワードや広告に対して一律に設定されるものではなく、ユーザーが検索するたびにオークションが行われるのでリスティング広告を出稿しても必ず上位に表示されるとは限りません。
参考:

掲載順位が決まる仕組み

人気がある検索キーワードは表示できる広告枠以上に広告の掲載希望があります。そのため、リスティング広告の掲載順位は各広告の広告ランクによって決まります。上位表示されるためには、入札単価だけでなく広告の品質も関係します。入札単価はクリック単価の上限金額のことで、広告主が設定できます。
広告の品質スコアは「推定クリック率」「キーワードと広告の関連性」「LPの利便性」を総合的に加味されスコアが決定されるので、広告の品質を上げることで入札単価を下げ、費用対効果を上げることも可能です。
参考:

クリック単価が決まる仕組み

リスティング広告は、広告がクリックされるごとに費用が発生するクリック課金方式です。1クリックあたりの単価は、商品やサービス内容、出稿する広告のジャンルの市場規模、時期によって変動します。クリック単価はオークション形式で決定し、同じキーワードに複数の出稿がある場合は、より広告ランクが高い広告が優先して表示されます。
また、クリック単価にはキーワードごとの相場があります。1クリック数十円のものもあれば、数千円のものもあります。相場を調べるためには、Google のキーワードプランナーを使用します。指定したキーワードのおおまかなクリック単価を調べられるため、入札単価を決める際の参考になります。
参考:

リスティング広告のメリット

リスティング広告には、次の4つのメリットがあります。
  • 購買意欲の高いユーザーに配信できる
  • 少額から配信開始できる
  • 即日で配信開始できる
  • リアルタイムで分析・改善ができる
  • 競合への流出抑止になる

購買意欲の高いユーザーに配信できる

リスティング広告は、設定したキーワードを検索したユーザーに広告を表示できます。自ら検索行動をしており、購買意欲が高まっているタイミングでアプローチできるため、広告をクリックされる可能性も高くなります。
すでに購買意欲の高いユーザーのため、リスティング広告経由のユーザーはコンバージョン率も高くなる傾向があります。キーワードを複数設定できるため、商品やサービスへ関心が高い顕在層へ細かくターゲティングすることもできます。

少額から配信開始できる

リスティング広告は最低出稿金額がなく、少額からでも配信できます。クリック課金制のため広告が表示されるだけでは費用が発生しません。
広告予算も自由に設定できるため、想定以上にクリック回数が多く、予算を大きく超過する心配もありません。配信予算もリアルタイムで変更できるため、セール期や閑散期、世の中の動向などに合わせて急遽予算を変更できます。

即日で配信開始できる

リスティング広告は、専用の管理画面が用意されており、管理画面に必要事項を入力するだけですぐに配信をスタートできます。
24時間365日掲載開始できるため、広告を配信したいと思ったその日からリスティング広告を配信できる可能性もあります。オークションに勝つことができれば、出稿したその日に広告が上位表示される可能性もあり、即効性が高いこともメリットです。

リアルタイムで分析・改善ができる

リスティング広告は、配信実績がデータとして残ります。データを分析してリアルタイムで配信開始や停止、広告内容の変更、追加もできるため、広告の効果が思ったように出ない場合はすぐに施策を打つことも可能です。
リスティング広告の効果は媒体によって数時間の反映ラグが存在しますが、基本的にはリアルタイムで管理画面から確認できます。管理画面に入力するだけで広告文やターゲティング、予算などを変更できるため、時間や予算の無駄をなくし、費用対効果を高めることも可能です。

競合への流出抑止になる

競合がリスティング広告を継続的に出稿している場合、検索画面の上部が競合に独占され、顧客が競合に流れてしまう可能性があります。
特に競合が多いビジネスの場合、競合に顕在層ユーザーを囲われてしまうのは大きな機会損失となります。また、競合が継続的に広告を出稿している場合は「広告の費用対効果が合うから実施している」とも言えるので、リスティング広告の実施は、流出の抑止、そしてビジネスの拡大に貢献する可能性が高いと言えるでしょう。

リスティング広告のデメリット

メリットが多いリスティング広告ですが、以下4つのデメリットもあります。
  • 広告費がかかり続ける
  • 潜在層へのアプローチが難しい
  • 競合が多いとコストが高騰する
  • テキストがメインの訴求になる

広告費がかかり続ける

リスティング広告は少額から運用できることがメリットですが、掲載し続けるためには費用をかけ続ける必要があります。広告を停止してから配信を再開する場合、機械学習が学習データを集めるための収集期間に入るためCPAが安定しない可能性があります。広告の成果が悪いからといって、すぐに配信を停止したり、再開したりするのは得策とは言えないでしょう。
費用を抑えたい場合は、①費用対効果の悪いKWを停止する②除外キーワードの範囲を広げるなど効率を上げることで一定程度費用を抑えることも可能です。

潜在層へのアプローチが難しい

リスティング広告は、明確な目的を持って検索しているユーザーに広告が配信されるため、なんとなく検索している潜在層にはアプローチが難しい点があります。
商品やサービスの認知度を高めたい場合は、潜在層にもアプローチしやすいディスプレイ広告やSNS広告も併用しましょう。

競合が多いとコストが高騰する

リスティング広告では、キーワードによるクリック単価はオークションによって決定します。そのため、同じキーワードを設定している競合他社が多い場合は、クリック単価が高騰するため広告コストが高くなる可能性があります。
競合が多いキーワードの場合は、リスティング広告と同時にSEOでも対策を行い、費用対効果のバランスを取りながらマーケティングを進めることも重要です。

テキストがメインの訴求になる

画像や動画を使用できるディスプレイ広告やSNS広告に対して、リスティング広告はテキストメインの広告です。文章での訴求となり、ユーザーに視覚でアピールできません。
そのため、潜在層にアピールしたり、認知度を高める目的で運用するには不向きです。そもそも画像や動画を埋め込むためのスペースもないため、画像や動画で商品をアピールしたい方にとっては物足りない広告になります。

リスティング広告と相性の良いジャンル

ここまでのメリットやデメリットを踏まえて、リスティング広告と相性のいいジャンルは、次の2つです。
  • 緊急性が高い
  • 検索数が多い
  • LTVが長い、高単価商材
それぞれのジャンルについて、詳しく解説していきます。

緊急性が高い

緊急時には問題を解決するために検索エンジンを使用することも多く、検索結果にタイミングよくリスティング広告が表示されます。さらに、検討期間を置かず即決される可能性が高いことからリスティング広告は緊急性が高いサービスと相性がいいといえます。
例えば、「急に水道が壊れて水漏れが発生した」「蜂が大量発生した」など、ユーザーが早急に解決したいトラブルに対応できるサービスはリスティング広告からの流入が多い傾向があります。

検索数が多い

リスティング広告は、設定したキーワードを検索したユーザーに表示されます。そのため、検索数が多いキーワードを設定すれば、より多くのターゲットにリーチできます。まだ商品が認知されておらず、商品やサービスのキーワードで検索されない場合、リスティング広告が表示される回数が少なくなり広告効果を高めることが難しくなります。

LTVが長い、高単価商材

リスティング広告の費用対効果の考え方は、ROASROIが一般的です。
どちらも投資した広告費に対してどれくらいの経済的リターンが発生したかで投資対効果を図る考え方ですが、リスティング広告の場合、顧客単価が小さい商材や、売り切り型でLTVが短いサービスの場合は注意が必要です。
広告を出稿する前にシミュレーションを行い、採算が取れるのかどうか検討することをおすすめします。

まとめ

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リスティング広告の概要】 ・リスティング広告とは、あらかじめ設定したキーワードの関連語句をユーザーが検索することによって表示されるテキスト型の広告 ・特定のキーワードで検索行動を起こしたユーザーに広告配信することが出来るため、比較的検討段階が進んだ顕在層にアプローチすることが出来る ・一方でクリック単価は競合の入札単価など市場性の影響を受けるため、人気のあるキーワードに広告掲載するにはある程度の予算を確保したり、広告の品質を上げるメンテナンスが必要になる ・リスティング広告は①緊急性が高い②検索数が多い③LTVが長い、高単価商材などが相性の良いジャンル

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