【運用基礎】Googleタグマネージャーを理解する

GTMとは?

GTMとは「Google Tag Manager」の略称でサイトに設置する「タグ」を管理するために用いられるツールです。タグというのはユーザーがサイトに来訪したこと商品を購入したことを広告媒体や計測ツールへと伝えるために設置されるスクリプトのことです。これらの情報を伝えることで広告の成果を把握できたり、ユーザーが閲覧した商品をレコメンドする広告を表示したりすることができます。
タグが実行されて情報を送信するまでの手順は下図の通りで、まず①ユーザーがサイトにアクセスした際に②ページの情報が返却され、③それをユーザーのブラウザが解釈して、その中に含まれるjavascriptによって④ユーザーのブラウザからGoogleやYahoo!などに情報が送信されるという仕組みになっています。
②で返却される情報をソースコードと呼ぶのですが、そのままだとただのテキストの羅列なのでブラウザ側で画像ファイルを取得したり、動きを付けたりとソースコード内の命令を解釈して実行してくれています。そのソースコード内の命令の一つに「情報送信してね」という命令を付け加えることがいわゆるタグを貼るということになります。

GTMの利点

タグ実行により広告媒体や計測ツールへ情報を送信し、効果的な広告出稿や成果の可視化を行うことができますが、ウェブサイト内にスクリプトを埋め込むことは本来ウェブサイトを管理しているプログラマの領分です。なので広告運用者が何らかのタグを実装したいとなった際には事業者を介して要件をプログラマ側へと伝える必要があります。
しかし、この伝言ゲームによって広告運用者側は実装までの時間が長くなったり、プログラマ側もタグの細かな調整について事業主を介して運用者に確認しなければならないなど、双方にとって負担の大きい作業となってしまいます。
その伝言ゲームを避けるためのツールがGTMであり、導入すればタグの設置を広告運用者側でできるようになります。導入の際にはプログラマにすべてのページに同一のコードを設置してもらうことが必要ですが、同一のコードであるために設置は簡単です。
プログラマにGTM導入用のコードを設置してもらった後は、GTMの管理画面上からタグの設置を広告運用者が行うことができるようになり、以降はプログラマとのやり取りが不要となる上、タグ設置のノウハウが広告運用者側に貯まるようになり非常にメリットの大きいツールです。

GTMで実装するタグについて

タグ実装を行うことができるGTMですが、広告運用者として実装したいタグには以下のようなものがあります。
  • CVタグ
  • リターゲティングタグ(リマーケティングタグ)
  • 計測タグ
上記のようなタグについてGTMで実装を行うことができるのですが、タグの実装にあたり重要なのは「いつ」「どこで」「誰に」「何の情報を」送信するかということです。GTMではその4Wを管理するために「タグ」「トリガー」というものを設定することができます。そして、「タグ」「トリガー」を補助するため「変数」を用いることができます。
この「タグ」「トリガー」「変数」の3つがGTMを理解するうえで重要な概念です。

タグ

タグでは「どこに」「どんな情報を」送るかを設定します。
下に実際の管理画面を表示しているのですが、アナリティクスに対してページビューという情報を送信するタグとなっています。
タグの書き方は送信したい情報や送信先にあわせて選択することができ、上記のようにある程度形の決まった実装をテンプレートから作成する場合もあれば、カスタムスクリプトとしてスクリプトをそのまま挿入する形での実装もあります。

トリガー

トリガーでは「いつ」「どこで」タグを実行するかを設定します。
下の例では「URLが~thanksのページにおいて」「ページビュー」のタイミングでトリガーを発火させると書かれています。
設定したトリガーをタグへ設定することでタグが実行されるタイミングを制御することができます
特定のタイミング、例えば購入時などには複数のタグを発火させたいことがあるため、トリガーとタグが分離していることで管理がしやすくなっています。

変数

変数は再利用したい値(商品ID)などを格納するために利用することができます。(毎回同じ値をとってくるために同じスクリプトを書かなくて済むのでメンテナンスしやすくなります。)
また、トリガーの細かな発火タイミングの調整を変数を利用して行うこともあります。
以上、GTM概要の基礎編でした!皆さんのよりよい広告運用の助けになれば幸いです!

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